今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なるとを願って投稿させて頂きます。

今回のトピックスは「発達障害の人がピアノを習うことで得られる効果」ついてです。

皆さんはピアノの音色は好きですか?弾いてみたいなと思ったり、実際に習ったことのある人も多いのではないでしょうか。軽やかにピアノ演奏している人を見ると憧れてしまいますね。

また我が子にピアノを習わせたいと考えているご家庭も多いでしょう。

習い事を始める時に、子どもの成長につながればと親御さんは考えますよね。それでは、発達障害の人がピアノを習うと、どんな良い効果が生まれるのでしょうか。

またどんなことに配慮すれば良いのでしょうか。

一緒にみていきましょう。

ピアノを習う事でもたらす効果

昔から子どもたちの習い事として人気のあるピアノですが、近年も注目されています。ピアノが弾けると趣味として楽しめることはもちろんですが、脳や心の成長にも、良い影響があることが分かってきているのです。

脳の働きをよくする

avatar
静江
まずピアノを演奏する時に、どんな行動をしているかみてみましょう。
  1. 指をピアノに置く
  2. 楽譜をよむ
  3. 指を動かして弾く
  4. 自分の奏でる音を聞く、音が合っているかどうかなどを考える
  5. 音の強弱、弾き方などを調整する

ピアノを演奏している間に、様々な行動をしていることが分かります。この間に脳の機能は忙しく働いています。

楽譜を読むことで目から入った「視覚情報」が「作業記憶(ワーキングメモリ)」に蓄えられ、弾く時に「実行機能」が働き、弾いた時に指をどこに置くかなどの「空間認知」を行います。

そしてピアノを弾いている時には、指先や肩や肘、体幹などの身体の様々な部分に脳から指令がきているのです。音が出てからも、その音が合っているかどうか、強弱を調整するなど、脳の中の様々な領域が働いています。

ピアノの練習を続けていくと、脳に良い効果が出てきます。

  • 左脳と右脳をつなげる脳梁と呼ばれる神経束が太くなり、この部分が太くなることで、言語力や情報伝達力のアップにつながる
  • 記憶に関係する脳の一部である、海馬の機能がよくなる
  • HQ(人間性知能)が伸びることで、創造性や社会性の発達が促進される

ピアノを練習するという日々の行動の中で、脳の機能の発達によい影響を与えていきます。発達障害は海馬の発達に問題があるというデータがあり、その弱い部分の機能を上げていけることは、発達段階で効果があることです。

子どもの頃にピアノを習うのが最も良いですが、大人になってからでも効果が期待できます。

ピアノ演奏により、ADHD(注意欠損・多動性障害)などの発達障害が改善されることも研究されているようです。

参考元:CiNii 論文 演奏両方の可能性について

ADHD?

ADHD(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)は、日本語訳で「注意欠陥・多動症(注意欠陥・多動障害)と言います。自分自身をコントロールする力が弱く、それが行動面の問題となり現れる障害です。

avatar
浩二
習い事によって症状の緩和が期待できます。ですが、発達障害そのものが完治するわけではありません。

3つの精神的な効果

ピアノを弾くとき鍵盤をたたく指と、楽譜をみることに集中します。気持ちを落ち着かせ集中することで、ピアノを弾くことができます。

日々の練習が、精神的にも鍛えられる

また、ピアノを習うことはもちろん楽しいですが、先生のところで週に1度弾くだけでは当然上達しません。ピアノは日々の練習があって続けていかれるものです。集中力を養い、日々の練習の積み重ねで精神的にも鍛えることができます。

発表会、イベントの経験が成長に繋がる

ピアノのお教室では、発表会を開催しているところが多いですよね。発表会に向けて日々練習を積んだり、大勢の前で緊張しながら弾いたり、この発表会の経験を通しても、成長することができるでしょう。

ストレス発散にもなる

また一つ一つの曲を仕上げていくので、達成感も生まれます。ピアノを弾くのが好きになってくると、ストレスを発散することができたり、自信も生まれてきます。精神的な成長につながる効果が高いのも、ピアノの特徴です。

音感やリズム感の向上

ピアノを習う事で、音を聞き分ける力が養われていきます。ピアノの音を聞いて何の音か判断していくうちに、絶対音感ついてきます。絶対音感とは音を聞いただけでそれが何の音か分かる能力です。

音感は歌を歌ったり、他の楽器を演奏するときにも役に立ちます。

また外国語の取得にも良い影響があるという話もあります。耳が良いと外国語も音として聞け、自然と発音もよくなるようです。

ピアノの演奏は様々なリズムや曲調を弾き分けていくので、リズム感も培われていきます。リズム感はダンスや運動をする時にも、役に立ちそうですね。

ピアノの教室を探す

ピアノを習うには、教室選びも重要と言えます。その子の個性を伸ばすことのできる場所を見つけたいですね。

個人レッスン|その子の進度に合わせて学べる

ピアノのレッスンといえば、先生と生徒が1対1で行うのが主流です。個人レッスンは一人一人の進度に合わせて指導してくれます。

ただ個人レッスンと一言で言っても色々なタイプの先生がいます。厳しい先生、優しい先生、使う教材も人によって様々です。まずはお子さん自身が体験をした上で、合うか合わないかみてみましょう。

子ども自身が楽しくレッスンに向かえるかどうか、ということにも注目することも大切です。

発達障害、特にADHDのお子さんはじっと長い時間すわったり集中することが苦手です。しかしピアノのレッスンの間は、30分以上ピアノに向かうお教室が多いのも事実です。

ずっと座っていなければならないピアノの教室は、発達障害のお子さんにとって、とても窮屈な場所になってしまうこともあります。特性をよく説明し、理解した上で受け入れてもらえる教室を選んでください。

先生との相性は、子どもが楽しくピアノを続けられるかどうか、という事に影響が大きくなります。発達障害の子は自己肯定感を高めることが大切なので、厳しすぎる先生は向いてないかもしれません。

子どものよさを認め、引き出してくれる先生に教えてもらいましょう。

教室に向かう以外に、先生が自宅に訪問してくれるところもあります。子どもの様子やライフスタイルに合わせて選ぶのがおすすめです。

avatar
静江
お子さんが楽しく通えるピアノ教室に通わせたいですね。この方のお教室のようなところがあれば、長く続けられそうですね。
https://twitter.com/danmomomushi/status/1271657115359129602?s=20
https://twitter.com/NoguchiKota/status/1218412876924366849?s=20

ピアノというと、とにかく弾いて練習というイメージもありますは、弾かなくてもokというマインドには目からウロコです。型にはめない考え方は、発達障害の人がピアノを続けていく為の助けになるでしょう。

グループレッスン|仲間の中で成長する

ピアノ教室でグループレッスンを取り入れているところも多くあります。グループレッスンは、2人以上で行われるレッスンで、7、8人と大人数のクラスもあります。

部屋にピアノやエレクトーンなどが何台も置いてあり、子どもたちは一つの曲を同時に演奏したり、一人一人発表をすることもあります。ピアノだけではなく、歌をみんなで歌うことも多いようです。

グループレッスンの良いところは、グループの子と仲良くなりそれによってレッスンを楽しむことができたり、またお互いに刺激し合える点にあります。友達が頑張っている姿を見て自分も頑張ろうと思えたり、時に焦ることもあるかもしれません。

グループレッスンは、子どもたちの間で成長していくことができることができます。ただ周の子に合わせないといけないので、発達障害を持つお子さんには少し厳しい面もあるかもしれません。

でも先生や周りの子の理解があれば、グループレッスンでも恐れずに参加できます。合わせられるところだけ合わせたり、多少周りと違いがあっても極端に遅れなければ一緒にレッスンを受けることができます。

また幼児の場合は、レッスンに親御さんが一緒に入ることも多いので、お子さんを手助けすることもできますよ。

ピアノを習う前に知っておこう

脳にも精神的にも良いことの多いピアノですが、習う前に知っておきたいことがあります。

発達障害の中にはピアノを弾くことが苦手な人がいます。ピアノを弾くときには指の複雑な動きを要求されたり、右手と左手で違う音を弾いたりしなければなりません。この複雑な動きについていけない人や、ピアノそのものに苦手意識を持つ人もいるのです。

発達性協調運動障害を持つ人

発達障害の人の中には、発達性協調運動障害を持つ人が多いとされています。この症状は、年齢や知能から期待されるより協調運動が難しかったり、ぎこちなさのある障害のことです。

協調運動とは、別々の動きを一緒に行う動作のことで、私たちの日常の様々な動作や行動にも関わってくる能力です。おはしを使って食べる、靴紐を結ぶ、ボールを投げる、楽器を弾くなど多くの行動や運動に影響します。

ピアノを弾くという作業は、目から入った情報を脳で処理し指先を動かすというように、様々な機能が連動しています。ピアノを始めて少しずつ難しい動きになってくると、指を思うように動かせずイライラしたり、やりたくないと言うお子さんもいるでしょう。

そんな時に、怒ったり無理にやらせようとすることは逆効果です。お子さんは自信をなくしていまいます。ピアノを楽しく前向きに弾けるように、声をかけましょう。練習したくない時には無理にやらせないことも大切です。

お家での練習方法についても、先生と相談してみるといいですね。

感覚過敏を持つ人

発達障害と併せて、感覚過敏にも意識を向けておきましょう。

感覚過敏とは、視覚や聴覚、触覚など人間にある五感に「生活に支障が生じるほど過敏に反応してしまう感覚」がある状態です。

感覚過敏の人がピアノを弾く場合に、次のような症状が考えられます。

  • 視覚過敏:ピアノ教室の部屋が眩しい
  • 聴覚過敏:ピアノの音、物音が煩く感じる
  • 触覚過敏:鍵盤やピアノの椅子などの感触が嫌い

感覚過敏と発達障害を併存している子供は少なくありません。

仮に、ピアノ教室に通い出してから感覚過敏があると知ったら、有意義なはずの習い事が苦痛の時間になってしまうでしょう。

親御さんはお子さんの特性を見極めた上で、レッスンを受けさせることが大切です。またもし習い始めてから気付いたとしたら、お子さんのことを考えてレッスンを中止しましょう。

できたことを褒める

お子さんの良いところ、できた事を見つけてよく褒めてあげましょう。練習やレッスンの時間を頑張って過ごした、練習の成果が出た、先生の話をきちんと聞けた、レッスンから帰ってきた、など何でも良いのです。

些細なことでも、褒めてもらうことで子どもの自己肯定感は上がります。自己肯定感は毎日を幸せに過ごすためにとても大切です。親御さんの肯定的な声掛けは、お子さんの頑張る力の原動力になります。

日々の訓練も効果的

ピアノのレッスン以外にも、日常的に手先を動かす機会を持つことも、発達の助けになります。家でのお手伝いも手先動かす訓練に最適です。洗濯物を畳んだり、雑巾がけをしたり、料理をなどをすることも訓練になります。

特に料理は、子どもと楽しみながら取り組んでみましょう。切ったり、こねたりという動作は、手先を動かす訓練に良い効果をもたらします。

また遊びながら訓練する方法もあります。折り紙やあやとりなど、親子で一緒にやるのも良いですが、中にはうまくできなくて余計にイライラを募らせてしまう子もいます。簡単に楽しくできる手遊びを活用するのもおすすめです。

発達障害の子の指遊び・手遊び・腕遊び 感覚統合をいかし、適応力を育てよう3 遊んでいるう /講談社/木村順posted with カエレバ楽天市場で探すAmazonで探すYahooショッピングで探す

子どもと簡単にできる手遊びの本を紹介しました。親子で楽しみながら、子どもの成長を促しましょう。

まとめ

今回は発達障害の人がピアノを習った時の効果や、習う時のポイントについてみてきました。

ピアノを習う事で、楽しみながら脳にも精神的にも良い効果が生まれるなんて、良いですよね。

長く続けられるために、先生や教室選びも大切です。子どもの特性をよく理解してもらい、負担なく楽しく通いましょう。楽しい習い事ほど、子どもはやる気を持って通いますし、成長もします。

お手伝いや手遊びも生活の中に取り入れていきましょう。手先の訓練になると同時に、親子の絆も強まります。

ピアノを習う事で、お子さんの可能性を広げてあげましょう。