電車やバスなどの公共交通機関において、子どもが騒いでしまうと周りの目が気になって外出が辛く感じられてしまうでしょう。
ただ、だからと言って頭ごなしに「静かにしていなさい」「じっとしていなさい」と叱りつけるのは逆効果です。

ここでは、公共交通機関で子どもが騒いでしまう場合にできる対処法をまとめます。

集中できるものを与える

大人でも、同じ場所でじっとしていることを辛いと感じることはあるでしょう。
公共交通機関で騒いでしまう子どもには、何か別に注意を引くものを与えるのがおすすめです。

家を出る前に、あらかじめルービックキューブなどのパズルゲームやあやとり、絵本やポータブルゲームなどを用意しておきます。

それを子どもに見せ、「電車に乗ったらこの絵本を読もうね」などと言い聞かせましょう。
この際、「降りるまでの間だけ」ということを強調しておくのもポイントです。

あらかじめ終わりの時間を決めておかないと、電車を降りる時になって癇癪を起こす可能性があるためです。
また、絵本やゲームだけでは子どもの集中力が続かない恐れがあるので、ジュースやお菓子、飴などのアイテムも忘れないようにしてください。

子どもが関心を寄せる対象があれば、公共交通機関で声をあげたり歌い出したりすることはなくなるはずです。
ただ「静かにして」と注意するのではなく、子どもが静かにしていられるような環境づくりをしましょう。

また、ゲームがない場合でも、口頭でしりとりやクイズなどの遊びをすることができます。
外出先で急に子どもが癇癪を起こしたとき、手元に何もなかったとしてもこの方法を使って対処することができるので、ぜひ覚えておいてください。

声の大きさが制御できないときの対処法

公共交通機関で大声を出してしまうことが多い子どもには、一目見て声の大きさがわかる「声の大きさカード」を作成して渡してあげましょう。

イラストや数字などを交えて、グラフ状に書くのがおすすめです。
例えば、アリなど小さな虫の絵を描いて「電車に乗るときはこの声の大きさね」と伝えたり、うさぎの絵を描いて「友達とお話しするときはこの大きさ」、恐竜の絵を描いて「たくさんの人の前で発表するときはこの大きさだよ」と指示してあげてください。

この際、実際の声の大きさのお手本を見せてあげましょう。
一通り説明し終わった後は、子どもに「電車に乗るときはどのくらいの声?」などとクイズを出して定着させましょう。

実際に公共交通機関に乗る直前にも、声の大きさカードを見せながら一緒に確認しておくとより安心です。

ゲーム感覚で静かにする工夫

スタンプカードを渡して、決められた時間静かにすることができたらシールやスタンプがもらえるゲームにしてしまうのも良い工夫です。
最初は短い時間で区切るなどして、比較的簡単にポイントをゲットできるようにすると、子どもの向上心に火がついて、より長い時間静かにすることを目指すでしょう。