発達障害の原因にはなにがあるのでしょうか。こういった問いの時に、「もしかしたら親である私の育て方が悪かったのかも・・・。」や、「自分が無能なだけ」「自分が努力できていないだけ」と思ってしまう方も多いと思います。

しかし、親の教育や愛情不足、本人の努力や性格の問題が発達障害の原因ではないことが分かってきました。

自分を責め立てる前に、まずは発達障害の原因について詳しく知ることから始めてみましょう。

発達障害の原因を知ることで、新しい自己像を作っていくことができるようになるかもしれません。

発達障害の原因って?

発達障害の原因は脳の構造が関係している?!

発達障害の原因は、実はまだよくわかっていません。

ですが、現在の研究では何らかの原因で生まれつき脳の発達が損なわれてしまうことで発達障害が発症することが分かってきました。

なので、成人になってから発症するものではないのですが、症状のあらわれ方は人によってかなり差があるので、大人になってから発達障害に気付く人もいます。

前頭葉の働きが通常と異なる

ADHDについては、前頭葉の働き・接続が通常と異なるため脳内の神経伝達物質(アドレナリンなど)の伝達作用に偏りがあることが原因であることが分かってきています。

そのため、ADHDの治療薬(コンサータ、ストラテラなど)はこれらの神経伝達物質を調整する役割を持っています。

またそのほかにもADHDの子どもの脳を検査した結果、前頭前皮質などの容積がほかの人よりも少なく、活動量が減っていることが報告されています。

こちらも、ADHDの症状に関係があるのではないかと考えられているようです。

発達障害は遺伝する?

こちらもまだ詳しいことは解明されていないのですが、発達障害と遺伝には関係があるのではないかと考えられています。

ADHDの場合、親がADHDであれば、子どももADHDになる可能性は50%~80%であるという研究結果もあります。

また、子どもがADHDと診断された場合、親も同じような症状に悩まされているケースも多いようです。

このように、家族や近親者の遺伝子が、ADHDの発症に関係しているのではないかと考えられているのです

大人の発達障害の原因とは?

大人になってから発達障害が見つかる場合も

発達障害というのは後天的に発症するものではないと考えられています。

大人になってから発達障害とわかった人は、どうして子どものころに見過ごされていたのでしょうか。

それは、忘れ物や不注意など学生時代などはなんとかなっていたことが、社会に出て働き始めることで高度なコミュニケーションが必要になるなど苦手なことが顕在化し場合が多いためです。

そのため、周囲の人の怒りを買ったり失望させてしまったりと、トラブルを起こしてしまい、「自分は何をやってもダメなんだ」と気を病んでしまうことも少なくありません。

それが原因となりうつ病や適応障害を発症し、心療内科や精神科を受診したときに検査をしてはじめて発達障害がわかる場合が多いのです。

このように、大人の発達障害は社会への不適合が原因の二次障害を経て発達障害がわかるケースも少なくありません。

ストレスが発達障害の原因⁉

強いストレスを受けたために、前頭葉が委縮することによって、発達障害の症状が強く出てしまうケースがあるようです。

ストレスは、そのほかにも様々な病気の原因になるので、適度に発散できる環境をつくることが大事です。

発達障害が原因で二次障害の可能性も

二次障害って?

二次障害とは、発達障害の症状と併せてでる症状のことです。仕事にうまく順応できなかったり、周囲とうまくいかなかったりなど日々の生きづらさが原因で、

食欲不振や過食、睡眠障害などの身体の不調や、うつ病、双極性障害などの精神面の不調などが挙げられます。

また、強い言葉を使うようになったり、暴力を振るうようになったりなど行動面での問題が出るようになるケースもあります。

二次障害が発症すると…。

二次障害が起こると、元からある発達障害の問題に加えて、本人や周りの人をとりまく環境が悪化してしまう可能性があります。

そのため、悪化・定着する前になるべく早く対応することが重要になります。

本人や家族だけで抱え込むと問題が深刻化する可能性があるので、地域の医療や相談機関 などを利用することをおすすめします。

発達障害の詳しい症状はこちら

参考:厚生労働省 知ることから始めよう みんなのメンタルヘルス

まとめ

発達障害は脳の機能が通常とは異なるため発症するのであって、本人の努力不足や、親の育て方、親の愛情不足などの問題ではないので、あまり自分や親を責めすぎないようにしましょう。

また、大人になってから、社会生活の困難やストレスが原因で発達障害とわかる場合もあります。いずれにしろ、発達障害とは病気ではなく本人の”個性“のようなものです。

「自分はダメだ」と思いすぎずに、個性をうまく伸ばせるようにしていきましょう。