今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所となることを願って投稿させて頂きます。 今日のトピックは「カフェオレ斑発達障害」についてです。

カフェオレ斑とは、文字通り皮膚の表面に出るカフェオレ色の斑紋のことですが、突然、身体にそんな斑紋が浮き出てきたら、当然、心配になりますよね。人は得体の知れない物事に恐怖心を持つものですから。

  • これは何かの病気なのか?
  • 病気ならどんな病気なのか?

この斑紋が出る病気が遠因で、発達障害にもなることがあるというので、調べてみました。

まずは正体を知る事で、無意味な心配をしなくて良くなりますから、そのあたりから探ってまいりましょう。

カフェオレ斑とは

概要

皮膚の表面にカフェオレ色の斑紋が出る病気とは、レックリングハウゼン病という病気です。

神経線維腫症I型(neurofibromatosis type1)といい、別名として発見者の名前から「レックリングハウゼン病」といわれたり、日本では「NF1」と略されたりします。

カフェオレ斑と神経線維腫を主な特徴とし、その他にも骨や眼や神経系、副腎や消化管などにも、多彩な症候が現れる病気であり、染色体異常により発症する遺伝性のある病気です。

両親のどちらかが病気を有する場合、その子供が同じ病気を発症する確率は50%ですが、両親が病気を有していなくても、発症することがあります。

事実、発症患者の60%は、両親がレックリングハウゼン病ではありません。

原因

原因となるのは遺伝子で、17番染色体長腕に位置しており、その遺伝子の産物はニューロフィブロミン(neurofibromin)といいます。

これは、Rasという蛋白の機能を制御して細胞の増殖や細胞死を抑制することにより、腫瘍の発生と増殖を抑制すると考えられているものです。

この遺伝子に変異を来すために従来の抑制が効かなくなり、常に活性化してしまうことで、神経線維腫をはじめ、多種の病変を生じるのだと推測されています。

難病指定されている病気なので、下のリンクからご覧ください。

専門の学会に参加している皮膚科医の紹介は、下のリンクからご覧ください。

症状の特徴

代表的な症状2つ

カフェオレ斑

  • 扁平で盛り上がりのない斑紋
  • 色は淡いミルクコーヒー色から濃い褐色まで様々
  • 斑紋の内側での色の濃淡の変化はない
  • 形は長円形のものが多く、丸みを帯びた滑らかな輪郭
  • 小児では径5mm以上、成人では径15mm以上を基準

神経線維腫

  • 皮膚の神経線維腫は思春期頃より全身に多発
  • 末梢神経内の神経線維腫や漫性の神経線維腫がみられることもある
  • 悪性末梢神経鞘腫瘍は末梢神経から発生する肉腫で、患者の2~4%に生じる

個人差がある

生まれた時からカフェオレ斑がある人はいますが、思春期ごろから現れる場合や、成人してから現れる場合もあり、人それぞれです。

神経線維腫は無い人でも数個ある場合があります。なので、素人では判断が出来ません

参考元:神経線維腫症の完治へ

その他の症候

  • 皮膚-雀卵斑様色素斑、大型の褐色斑、貧血母斑、若年性黄色肉芽腫、有毛性褐青色斑
  • 骨-頭蓋骨・顔面骨の欠損、四肢骨の変形や病的骨折、脊柱・胸郭の変形
  • 眼-虹彩小結節、視神経膠腫
  • 脳、脊髄-視神経膠腫、毛様細胞性星細胞腫、脊髄腫瘍
  • 消化管間質腫瘍、褐色細胞腫、悪性末梢神経鞘腫瘍
  • 学習障害・注意欠陥多動症    など

合併症

レックリングハウゼン病は、合併症を引き起こしやすい病気です。病気の症状自体は軽くても、合併症に悩む人も多くいます。

また、病気とは知らずに成長して、合併症が出て治療に行った際に初めてレックリングハウゼン病と知るという人もいるようです。

高血圧症

レックリングハウゼン病は、成人すると大半が高血圧症を併発しています。高血圧症とは、安静状態での慢性的な高血圧のことをいいます。

高血圧は血管に大きな負担になり、動脈硬化を引き起こし、これが心筋梗塞、狭心症、心室性不整脈などの心疾患や脳血管障害などの重篤な病気をもたらすのです。

高血圧の原因は、味の濃い食事による塩分や脂っこいものによる脂質の取り過ぎ、睡眠不足や運動不足、タバコやアルコールによる味覚障害から起きることもあります。

高血圧は、「静かな殺し屋」の異名を持つので、注意しましょう。

側弯

側弯は、7つの頚椎、12の胸椎、5つの腰椎から成る脊椎が、前から見て10度以上曲がる事をいいます。さらにそこにねじれが加わる場合もあります。

成長期の頃に発症しますが、自覚症状が無く気付かないのがほとんどで、小学生から中学生の子供に多いとされていて、男性より女性の発症が多く、男性の5倍ほどの確立です。

早期発見が重要で、進行してしまうと骨の歪みによって背や腰に痛みが出たり、肺を圧迫して肺機能が低下する可能性もあります。

左右の肩の高さが違ったり、片方の肩甲骨が出ていたり、胸の変形や腰の高さに異常が出てきた場合は注意しましょう。

状態が軽度ならば、運動療法や整体術も有効ですが、重度になると手術による骨の矯正が必要になります。

骨軟化症

骨や軟骨の石灰化障害によって、類骨と呼ぶ石灰化していない骨器質が増加するもので、成人に発症するものを骨軟化症、子供に発症するものはくる病と呼ばれる病気です。

骨の軟骨に出来た腫瘍などが原因になって骨軟化症になるケースがあり、腰背部、股や膝などの間接に痛みが出たり、骨盤など骨が出ている部分は痛みを感じ、進行すると歩行障害など引き起こします。

萎縮性甲状腺炎

甲状腺の病気は、ほとんどに腫れが出ますが、腫れずに甲状腺機能低下に陥った自己免疫性甲状腺炎を萎縮性甲状腺炎というのです。

成長や発達に関与するホルモンを分泌する器官なので、機能低下によって基礎代謝低下、易疲労感、無気力、徐脈、心機能障害、便秘、嗄声、筋仮性肥大、学業成績の低下に加え、粘液水腫、脱毛、成長の停止、症候性肥満などが起こります。

四肢麻痺

両手両足が同時に麻痺症状を起こす状態を四肢麻痺と呼びます。脊髄神経部分に神経繊維腫が出来た場合に合併する症状です。

この病気は四肢の神経に麻痺が生じるだけでなく、内臓の消化機能や排泄機能や発汗体温症性機能にまで影響を及ぼします。また横隔膜が痙攣を起こすこともあり、重篤になると呼吸が出来なくなり人工呼吸器を必要とする場合もあります。

診断

生まれつき又は生後数カ月以内に、5~15mm以上のカフェオレ斑が、5~6箇所以上ある場合、神経線維腫が2個以上と同時に出現している場合に、この病気と診断されます。

斑紋が2つまでなら問題はないとされていますが、斑紋と神経線維腫の数が増えるほど、そして、機能障害や痛みが伴ったり又は、線維腫が悪性だったりするほど重度の診断となるのです。

カフェオレ斑による発達障害

レックリングハウゼン病は軽度の発達障害を伴うことがあり、その特徴として学習障害、言語障害、頭が大きかったりするといったことがあります。学習障害以外に、知的障害や注意欠陥・多動性障害を伴う人もいます。

学習障害

LD(Learning Disability)と言い、全般的な知的発達には遅れがないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」などの能力に困難が生じる発達障害です。

読字障害(ディスレクシア)、書字障害(ディスグラフィア)、算数障害(ディスカリキュリア)の3つに分類されます。人によって症状が異なり、意識しないと気づかれにくいことも多く、診断が難しい障害です。

  • 簡単な文字の読み書きが苦手
  • 朗読が出来ない
  • 単語は読めても、文章になると読めない    など

文字や単語、数字の情報を正しく処理することが苦手なので、文字や数字は見えていても、正しく見えていない場合があります。この為、文章を読むことができず、簡単な計算も見えていないので解けないのです。

この学習障害に関する記事がありますのでご紹介します。よければ併せてご覧下さい。

注意欠陥・多動性障害

ADHD(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)と言い、 自分をコントロールする力が弱く、それが行動面や学習に問題となってあらわれる障害です。

  • ジッとしていのが苦手な為、授業中など席に座っていられない
  • 列に並ぶことが苦手なので、順番を抜かして先頭へ並んでしまう
  • 気になったモノに意識が向かう為、集団行動を乱しやすい
  • 迷子になりやすい
  • 注意散漫な為、忘れ物が多い    など

上記の様な特徴がありますが、これ全ての特徴があるとは限りません。

また、ADHDに関する記事があります。よければ併せてご覧下さい。

治療法

レックリングハウゼン病は、残念ながら原因が全て解明されていないので根本治療の方法は無く、予防法もわかっていません。現在は症状への対処療法のみに限られています。

また、最初に受診する科も、症状や気になる箇所や年令によっても変わってくるので、注意が必要です。

子供で、症状や発達への影響が気になる場合は小児科です。皮膚への色素斑や神経線維腫などの症状は皮膚科か形成外科になるでしょう。神経の病変を危惧する場合は脳神経外科や神経内科を受診するといいでしょう。

症状や経過の観察はケースバイケースで異なりますから、それぞれの専門医の診断に従い、指示を仰ぐようにしてください。

漢方治療

シミやソバカスを薄くする漢方薬「 桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょくがんかよくいにん)」が、カフェオレ斑にも用いられています。

桂枝茯苓丸の効能は、血行を良くして体内の熱のバランスを整える働きで、 生理不順や生理痛、頭痛、めまい、肩こり、のぼせや冷えの改善、身体の炎症を鎮め、また、ホルモンバランスを整える効果です。

比較的には女性向けで、筋肉質の赤ら顔の人向き、上記の諸症状を伴う更年期障害にも適します。その他、子宮内膜症や筋腫、ニキビやシミ、しもやけ、痔、打ち身、肝臓病などにも用いられます。

薏苡仁は、ハトムギの皮を除いた種子で、内側から肌の水分代謝を上げ、老廃物の排出をスムーズにし、水分と栄養の循環を促し肌を正常に整えます。これも、ニキビを始め、肌荒れ、シミなどに効果があるものです。

レーザー治療

カフェオレ斑を消すために、アザやホクロ、タトゥーなどと同じく、皮膚の表面をレーザーで焼いて除去する治療法が用いられます。

濃い色素に反応するルビーレーザーが多く用いられます。JMEQ社のQスイッチ・ルビーレーザー(The RubyZ-1)が配備されているところならば、保険が適用される治療が可能で、経費を抑えることが可能です。

他に、ルビーレーザーより深く届くアレキサンドライトレーザーや、2種の光を同時に使うYAGレーザーがありますが、普及率が低いので治療できる場所が限られます。

しかし、何度も再発したり、再発すると色が濃くなったり、治っても色が無くなり白くなったりすることもあるようなので、慎重に検討した方が良いでしょう。

氷結治療

レーザーと似た理屈ですが、ドライアイスや液体窒素で皮膚の表面を凍らせて除去する方法で、局所麻酔は使用しないため、多少の痛みを伴います。

小さなイボなどの除去にも用いられる治療法ですが、瘢痕(はんこん)が残るといった副作用があります。

外科手術

皮膚表面をメスで削ったり、切除する方法は外科手術になります。確実に除去できる方法ですが、傷跡が残るので嫌ならばレーザー治療の方が良いでしょう。

神経線維腫は悪性にならなければ命に関わるわけでは無く、必ず治療を行わなければいけないというのではありませんが、大きくなると垂れ下がるほどにもなることがあるので、 見た目や美容的に治療を受けるという人が多いようです。

斑紋も腫瘍も数が少なければ局所麻酔で、数が多い場合は全身麻酔で施術します。

アレッタの紹介

神奈川県横浜市の放課後等デイサービスアレッタWEBサイトへ

放課後デイサービス アレッタは横浜市を拠点とし、子どもたちの自立や健全な育成のために、発達障害を抱えた児童とその保護者(家族)をサポートしています。

「自分の意思で行動する子」を育てようと、指導員はキッカケを与える助け手として接しながら、子供たち自らが選択し、学べる環境を提供しています。

「自分でできる」という自信を持たせ、将来に安心して暮らすことができるようになるための、創意工夫を込めたお手伝いをしていますので、是非上記リンクよりご覧ください。

まとめ

カフェオレ色の斑紋が出る病気とは、レックリングハウゼン病です。

細胞の増殖に関係する遺伝子の異常から起きる病気で、遺伝性があり予防法や根治の治療法は確立されておらず、現在は症状への対処療法しかありません。難病に指定されています。

いろいろな症状が出る可能性のある病気ですが、一人ずつ違うので、必ず全ての症状が出るわけではありません。一生カフェオレ斑だけで終わる人や、症状が多少あっても日常生活に支障なく過ごしているのが、ほとんどのようです。

素人判断ができない病気なので、気になったら早期に専門医に相談するのが最も良い方法と言えるでしょう。