ワーキングメモリの機能が弱いと速やかに適切な行動をとることが困難になります。
とはいえ、対処の仕方を学ぶことで困りごとを減らすことは可能です。

そこで、日常における困りごとに対する具体的な対処方法をここにまとめます。

情報の最適化

情報を伝える際は子供が受け取りやすい方法を選びましょう。
例えば事前に物事の順番を確認したり、口頭で伝えるだけでなく文字や絵を用いて複数の方法で説明したりといった工夫をすると、情報を整理して理解するのに役立ちます。

記憶のサポート

記憶方法の活用、長期記憶の活用、ツールの利用で記憶をサポートすることができます。

記憶方法の活用とは、文面だけで覚えるのではなく音読によって音声情報として記憶すること、長期記憶の活用とは、新しい情報を覚える際に、すでに持っている知識との関連付けを行うことです。

ツールの活用とは、絵カードや図表など覚えておくべき情報などをすぐ確認できるよう視覚化しておくことです。他にも、録音や写真を撮るなど機械を使うことで思い出せるようサポートすることもできます。

「忘れ物が多い」「活動の切り替えができない」など、困りごとへのサポート方法
ワーキングメモリの機能自体を改善する方法として、効果が確証されているものはまだありません。日々の困りごとに対して、一つ一つサポートすることで、本人のつらさを減らしていきましょう。この章では代表的な行動別に有効的な関わり方を紹介します。

忘れっぽく、集中力が弱い

ワーキングメモリの弱さが目の前のことに集中できない、頻繁に忘れ物をするといった困りごとに繋がることもあります。

1.気になる様子や行動
・身の回りのものを繰り返し紛失する
・必要なものを忘れる
・指示内容を忘れ従えない
・周囲の動きや音に反応して気が散りやすい

2.関わり方のポイント
・時間割や持ち物、連絡事項など必要なものは大人が一緒に確認をする
・学習をするとき、話を聞くとき刺激となるものが目に入らないような環境を作る
・子どもが衝動的行動に出る前に、「今は座って話を聞こう」「次は〇〇をするよ」などわかりやすく声をかけ混乱をなくす

活動の切り替えができない

ワーキングメモリの働きが弱く短期記憶の情報を捨てることができない場合、活動の切り替えを苦手に感じます。

1.気になる様子や行動
・一つの授業が終わっても次の内容に移行することが難しい
・行動を正そうとすると混乱してしまう
・感情の切り替えができず場違いな言動をする

2.関わり方のポイント
・絵や数字を交えながら活動の流れを事前に伝える
・活動が終わる前に次の活動内容を伝える
・事前に1日のスケジュールを教えておくことで行動の流れを頭に起き続け次にすべきことを思い出させる

読み書きや計算が苦手

1.気になる様子や行動
・文章を読んで内容が理解できない
・板書を写すのが苦手
・誤字脱字が多く文字を正しく書くことができない
・繰り上がりや繰り下がりの計算がむずかしい

2.関わり方のポイント
・文章を読むときは小さな段階に分けて都度確認しながら読み進める
・計算をする際は一気に解くのではなく高い的に区切り文章題を再現して理解を深める
・声に出して復唱しながら書くことで理解を深める
・カメラを使って黒板の撮影をしたり計算機を使うことで解く順番を覚えることに集中することで学習面の躓きを軽減する