今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「特異的言語発達障害」についてです。

自閉症スペクトラム障害やADHDなど様々な発達障害がありますが、「特異的言語発達障害」というものを皆さんご存じでしょうか?

恥ずかしながら私は初めて耳にする障害でした。その名前からどんな障害であるかはなんとなくイメージがつく方もおられると思います。

また、他の子と比べた時自分の子どもの「言葉の遅れ」を感じている方は既にご存じな障害かもしれません。

ですが、まだあまり聞きなじみのない特異的言語発達障害。今回は実際にどんな障害でどんな治し方があるのかをご紹介していきたいと思います。

特異的言語発達障害ってどんな障害?子共の言葉の遅れを感じたら要チェック

「子どもがなんだか喋り辛そう」「他の子あまりお話しせず一人でいることが多いみたい」「喋る時に、あれ、それって言うことが多い」などなど…

子どもさんが話しをすることに関して「あれ?」っと違和感を感じたり疑問を抱くことはありませんか?

そういった特徴って実は特異的言語発達障害である可能性があるのです。

特異的言語発達障害とは?

特異的言語発達障害とは「specific language impairment」略して「SLE」と呼ばれています。

知的障害や聴覚障害、対人障害(広汎性発達障害)、脳の器質的障害、構音機関など言語発達を遅らせる明らかな問題がないにもかかわらず、言語の発達に遅れや歪みがある障害を言います。

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浩二
日本ではまだあまり知られていない発達障害で、原因ははまだわかっていないんだよ。

離乳が終わる1歳前後から5~6歳の時期である幼児期の言語障害に対して用いられることが多い診断名ですが、なかには学校に行くようになって特異的言語発達障害の症状が出現する場合もあります。

特異的言語発達障害の種類について

言葉を表出する技能が不完全な「表出性言語障害」と、言葉を受容・理解する技能が不完全な「受容性言語障害」、両方ともを持ち合わせている「受容・表出混合性言語障害」があります。

特異的言語発達障害の特徴とは?

  1. ボキャブラリー(語彙力)が乏しい
  2. 語想起が悪い
  3. 音韻認識の発達が遅れている
  4. 統語面の発達が遅れている
  5. 聴覚的記憶が視覚的記憶に比べて低下している

参照元:特異的言語発達障害の定義

語想起とは、私たちが自然と言語を学習する過程で蓄えた語彙から、話したいことに応じて必要な言葉を選んで取り出すことを言います。

音韻認識とは、単語がいくつかの音のかたまりに分かれているかがわかり、単語でどの音がどの順に並んでいるかが理解できることです。

この音韻認識ができるようになるのは一般的に4歳半ごろとなっており、平仮名が読めるようになる前に必要な力だと言われています。

参照元:音韻認識の定義について

統語とは、ある文が構成される仕組みのことです。

特異的言語発達障害の特徴の実際とは?

特異的言語発達障害の定義についてお話ししましたが、難しい言葉も多く実際にはどんな特徴があるのかわかりにくいですよね。

そこでもっと具体的に実際はどのような話し方をするのかご紹介したいと思います。

一般的な幼児期の子どもの言語や会話について

まず、 子どもは3歳前後で語彙の800~2000語を覚えていると言われており、4歳頃になると子どもの言葉はいよいよ「会話」へと成長します。

5歳になると日常生活に必要な言葉をほぼ身に着けて、語彙数は1700~2000にもなり、接続詞が会話の中に出てくるのもこの頃だと言われています。

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静江
女の子は特におませさんでお喋りだったりするわよね~。

特異的言語発達障害の子の言語や会話

一般的な子どもに対し、特異的言語発達障害がある子では言葉の表出が遅く、新しい言葉を教えても覚えらない傾向にあります。

そのため、「あれ」「これ」「それ」と言って、具体的な名前を言えずジェスチャーを多く交えてコミュニケーションをとることも特徴的。

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浩二
それが例え目の前にいる人や物であっても、どんな人・物かはわかっていても言葉が出てこないこともあるみたいだよ。

格助詞(主に主語に付いて、文節同士の関係を表す。「が、を、の、に、で」など)や受動態の(「れる、られる」の表現)が苦手であるとも言われおり、話すだけでなく作文を上手に書くことも苦手とします。

単音であればきちんと発音できるが、単語や文章になると発音に誤りが目立つ、いわゆる「舌足らず」など言語に関する様々な特徴があるんでね。

特異的言語発達障害児の気になるその後は?

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やっぱり障害だから一生付き合わなければならないのかな…
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それがそういうわけでもないみたいよ。

表出性言語障害であれば回復することもある⁉

表出性言語障害の子どもでは4歳頃までは、やはり言葉の出にくさや新しい言葉を覚えることが苦手だとされています。

しかし、言葉の遅い子どもに関する研究では、50~80%の表出性言語障害児は、6歳になる学齢期に達する頃には他のと同じように通常通りの言語技能が身に付くとの報告もあるのです。

そして学齢期になる前に平均に追いついた子どもたちの技能はその後も低下することなく、言語の障害を示すことはないとのことです。

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え、そうなの⁉
どうやったら平均に追いつくの?
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その子の重症度にももちろんよるけど、治療的介入をすることが大切なポイントになってくるみたいよ。
しかも、軽度であれば半数の子どもが言語障害の兆候を残さず自然に治るらしいの。
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それはうれしい研究結果だね!
でも治療ってどんなことをするんだろう?

特異的言語発達障害の治し方とは?

言語聴覚療法」という治療法があり、言語聴覚士(ST)が言語障害の評価・訓練・アドバイス・支援を行うことがあります。

言語聴覚士(ST)とは、言語や聴覚、音声だけでなく、食べることや飲み込むことにも不自由がある人に対しても、専門的な機能評価やリハビリテーションを行うことができるスペシャリストです。

言語聴覚療法とは?

言語聴覚士(ST)がまずは、どんな症状がありどこを強化すればいいのかなどを発達段階に応じて評価し、その子どもが抱える問題や原因を考えます

そしてその子にあったプログラムを作成し、例えば文字やイラストを使って言葉を引き出したり、音の単位や文章を作る練習をして言い回しの数を増やすことなどをしていきます。

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子どもが楽しみながら言葉を覚えられるよう個別でトレーニングするだけでなく、集団内でコミュニケーション面を伸ばすトレーニングも実施されることがあるのよ。

家族に対するサポートも大切

まずは、子どもさんの発達状況や特性について理解ができるように、検査結果や発達段階などをしっかりと説明を受けることが重要です。

子どもと関わる時に気を付けるべき点が分かり、何よりトレーニングを通じて子どもの言葉の変化や成長できた点を知るととても嬉しいですよね。

また、言語聴覚士だけでなく日常生活の中でも親子でできるトレーニング方法など、子どもの発達を伸ばす工夫を教えてもらえます。

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専門の医療機関だけでなく発達障害をもつ親子をサポートするこんな施設もあるのよ。
神奈川県横浜市の放課後等デイサービスアレッタWEBサイトへ

放課後等デイサービス・アレッタでは発達障害だけではなく心身に障害のある児童(小学校1年生~高校3年生までを対象)にサービスを行っております。子どもだけでなく障害に関するお悩み相談もできたり支援を受けられる場所で、親御さんにとっても心強い味方です。

どうぞお気軽にお問い合わせください。

まとめ

特異的言語発達障害では言語に関する障害がやはり特徴的です。しかし、自閉症スペクトラム障害やADHDに比べ、重症度によっては自然に治ることもあり、トレーニングによってその可能性がもっと高くなることがわかりますね。

「うちの子なんだかおかしいかも」という悩みは発達障害を疑う子を抱えている親御さんであれば、誰もが思うことだと思います。

子どもの話し方や言葉に関して不安や疑問があれば、まずは専門の医療機関を受診してみることをお勧めします。

そして、子どもが持つ障害の特性を理解し、特異的言語発達障害の治療に心強いエキスパートと一緒に親子で少しずつトレーニングに励んでいきましょう。