今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「発達障害のADHD」についてです。

ADHDとはいったいどういったものなのでしょうか?

静江

うちの子、とにかく落ち着きがないのよね!?

今回の記事では、「ADHD」に焦点を当てつつ、子育てに悩む親御さんの心が少しでも軽くなることを願って解説してます。

発達障害のADHDとは?

ADHDとは、『注意欠陥・多動性障害』のことです。

不注意・多動性・衝動性が見られる先天的な発達障害です。

静江

先天的、ということは『生まれつき』ということね!

浩二

決して、『親の育て方』ではありませんから!

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ADHDの定義は?

文部科学省によると、ADHDは次のように定義されています。

年齢あるいは発達に釣り合わない注意力、多動性、衝動性が見られる行動の障害で、社会的な活動や学業に支障をきたすもの。

判断する年齢はいつ頃がベスト?

7歳以前に症状が現れ、症状が継続し、何らかの要因で中枢神経系に機能不全が推定される。

では、ADHDにおける不注意・多動性・衝動性について、それぞれに詳しく迫りましょう。

不注意・多動性・衝動性について

まず『不注意性』は、物事に集中することができず忘れっぽいことを指します。

次に『多動性』は、落ち着きが見られずじっとすることができないことを意味します。

最後に、『衝動性』は感情や行動をコントロールすることができず、衝動的に動くことを指します。

3つのタイプに分類されるADHD

診断の場において、ADHDは3つのタイプに分類されます。

これは、アメリカの精神医学会が「DSM-5」として定めた診断基準によるものです。

DSM-5では、「注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害」の診断基準に照らし合わせた上で次の3つのカテゴリに分類されます。

  1. 不注意優勢型
  2. 多動・衝動性優勢型
  3. 混合型

①不注意優勢型とは?

不注意優勢型とは、過去6ヶ月間、不注意の基準を満たしていることを基準とします。

②多動・衝動性優勢型とは?

多動・衝動性優勢型とは、過去6ヶ月間、多動・衝動性の基準を満たしている場合を指します。

③混合型とは?

混合型とは、過去6ヶ月間、不注意と多動・衝動性の基準を共に満たしている場合を指しています。

静江

期間はすべて「過去6ヶ月間」なのね!

ADHDの症状が見られる人の多くは3つの症状を併せ持っていると言われますが、人それぞれに症状は異なります。

不注意が多く見られる人もいれば、その反対に多動・衝動性が強い人もいます。

では、ADHDの人は、具体的に日常生活においてどのような困りごとがあるのでしょうか。その一部をご紹介します。

ADHDの人が日常生活において困っていること

まず、『不注意』の分野では、次のような特徴があります。

  • 忘れ物が多い
  • 整理整頓が苦手
  • 時間の管理が苦手
静江

まさにうちの子だわ!

次に、『多動性・衝動性』では、次のような特徴が見られます。

  • じっとすることができない
  • 公共の場において騒いでしまう
  • 過度におしゃべり
  • 順番待ちができない
  • 気に触ることがあると乱暴になる
  • 人の邪魔をして自分を優先させようとする

最後に、『不注意と多動・衝動性に共通』して見られるものには、次のような症状がみられます。

  • 約束事やすべきことを守れない
  • すぐに気が散ってしまう
  • 話を聞いていないように見える
浩二

あてはまるものがあれば、一度医師へ診断されることをオススメします。

ADHDの原因

ADHDの原因は未だ解明されていませんが、脳の前頭前野部分に関係していると見られています。

脳を働かせる上で必要な『ドーパミン』や『ノルアドレナリン』といった神経伝達物質を上手く運ぶことができず、ADHDの症状が生じるというのが有力な説です。

複数の関連遺伝子が先天的な脳機能の偏りに関わることで、環境的要因と影響を及ぼしあうことが原因であるとされています。

ADHDの合併症や二次障害

また、ADHDは、合併症や二次障害を引き起こすこともあるので、気をつけましょう。

自閉症スペクトラム障害(ASD)や学習障害(LD)などのADHD以外の発達障害や、感覚過敏、チックなどが合併症として知られています。

二次障害としては、ADHDの症状が正しく理解されずに育つことで、うつや非行、適応障害や依存症などを引き起こす恐れもあります。

まとめ

今日の記事をまとめると次のとおりです。

今日のおさらい

ADHDは『先天的な』発達障害

ADHDは3タイプ

  1. 不注意優勢型
  2. 多動・衝動性優勢型
  3. 混合型

あらためて、二次障害を予防するには、専門機関やサポートの助けを借りることが大切です。お子さんの特性に合わせた対処法を見つけましょう。